
Seedance 2.5はByteDanceが手がける長尺特化型のモデルで、1つのネイティブショットを最大30秒保持し、参照入力を存分に活用できます。対するFlux 3はBlack Forest Labsが送り出す初の動画モデルです。マルチモーダルなワールドモデルとしてキーフレームを固定し、現実の物理法則に沿った動きを再現しながら、クリップごとに音声まで生成します。どちらもMorphic上で利用できるので、ここではクリップ単位でスペックを比較し、選び方まで見ていきます。
Seedance 2.5 vs Flux 3:スペック比較
各社が公開している数値をそのまま掲載しています。空欄や「未公開」は該当メーカーがまだ発表していない項目です。
| 項目 | Seedance 2.5 | Flux 3 |
|---|---|---|
| 開発元 | ByteDance | Black Forest Labs |
| クリップの長さ | 最大30秒のワンショット、2回まで延長可能 | 1回につき5〜20秒、継続生成にも対応 |
| 解像度 | 最大1080p ネイティブ | 最大1080pネイティブ(2K・4Kも発表済み) |
| ネイティブ音声 | ネイティブ、10言語以上に対応 | 標準搭載、映像の動きと同期 |
| 参照入力 | 最大50件(画像30・動画10・音声10) | 現時点はキーフレームのみ。画像・動画・音声の参照は発表済み |
| 音声のみの参照 | 音声や楽曲トラックだけでショットを制御可能 | 現時点では非対応 |
| キーフレーム制御 | 参照経由で対応 | 最大10枚の静止画をタイムスタンプに固定 |
| 物理演算に忠実な動き | リアリズムとカメラワークに強み | 重さ・慣性・衝突までトレーニング済み |
| クリップ内編集 | ホワイトモデル・グリーンスクリーン制御に対応 | 発表済み、未実装 |
| オープンウェイト | クローズドモデル | 未対応(Flux 3 Devを発表済み) |
| Morphicでの利用 | 現在利用可能 | 現在利用可能 |
サンプルクリップを比較
同じブリーフを両モデルに投げ、カテゴリーごとに出力を並べました。スペック表ではなく実際の映像で判断してください。それぞれのクリップは音声付きなので、ミュートを解除して聴いてみてください。どちらの組も16:9・720pの同じ設定で書き出しているため、解像度差ではなくモデルそのものの差を見比べられます。
シネマティックなリアリズム
実写ロケーションを動くカメラに注目してください。パララックスが破綻しないか、光の当たり方が自然か、手前の速い動きがにじまずクリアに保たれているかがポイントです。
Seedance 2.5
Flux 3
実写のパフォーマンス
顔のクローズアップに注目してください。肌や瞳が本物らしく見えるか、狙った表情がきちんと乗るか、頭が動いてもフレーム間で顔立ちがぶれずに保たれているかを確認できます。
Seedance 2.5
Flux 3
物理演算とモーション
衝突の瞬間に注目してください。質量と慣性が正しく見えるか、破片が現実どおりに飛び散るか、衝撃音がフレームに合わせて鳴っているかがポイントです。
Seedance 2.5
Flux 3
プロダクト・コマーシャル
ディテールに注目してください。素材感が誠実に描かれているか、直線が歪まず直線のままか、商品が回転してもロゴや反射面が破綻しないかがポイントです。広告用の商品映像を作る際の判断材料になります。
Seedance 2.5
Flux 3
Seedance 2.5とFlux 3、どちらを選ぶべきか
2つのモデルは得意な軸がはっきり分かれています。どちらが刺さるかは、いま手元にある仕事次第です。
Seedance 2.5が優れている点
- 1回の生成で長尺が欲しい人向け。 最大30秒、2回まで延長可能なので、数秒クリップでは足りない広告スポット1本や短いシーンを、カットを割らずに1ショットで収められます。
- 参照を多用したい人向け。 音声のみの参照を含む最大50件の入力で、シーケンス全体を通してキャラクター・セット・リズムを固定できます。
- 多言語展開に強い。 日本語を含む10言語以上のネイティブ音声に対応しているため、字幕・吹き替え・各市場向けバージョンをひとつのシーンから展開できます。YouTubeやSNS向けのナレーション制作でも扱いやすいポイントです。
Flux 3が優れている点
- 物理演算に忠実な動き。 重さ・慣性・衝突が現実の法則どおりに再現されるため、衝撃や水しぶき、落下がふわっとせず「撮影された映像」のように見えます。
- キーフレームでの構図固定。 最大10枚の静止画をタイムスタンプに固定すると、モデルがその間を1本の連続したショットとして補間します。
- 映像に同期した音声。 ネイティブ音声が標準で有効になっており、画面上の出来事に音がぴったり合うので、効果音やセリフのタイミングがずれません。
Morphicで両モデルを試す
どちらか一方を選ぶ必要はありません。Morphicは複数モデルをひとつのラインナップから使え、共有Canvas上でAIストーリーボードを組み、内蔵タイムラインエディターまで備えた、動画制作を完結できるワークスペースです。エージェント型のCopilotがその間の作業を担います。生成物の商用利用にも対応しているので、広告やクライアント納品にもそのまま使えます。
- Canvasで比較する。 同じブリーフを両モデルに流し、クレジットを追加消費する前にテイクを並べて確認できます。上のサンプルクリップもこの流れで作りました。
- そのまま仕上げまで進める。 タイムラインで採用したテイクをカットし、クリップごとに音量を調整し、スタイル付き字幕を焼き込む、書き出し工程なしの一連の流れです。
Seedance 2.5とFlux 3はどちらも現在Morphicのラインナップにあるので、ワークスペースを離れることなく、どちらか一方でも両方でも試せます。
よくある質問
はい、どちらもMorphic上で生成した映像は商用利用に対応しています。とはいえFlux 3はまだBlack Forest Labsが発表したばかりの新しいモデルで、Flux 3 Devのオープンウェイト版も予告されている段階のため、セルフホストや配布を検討している場合は各社が公開する最新の利用規約を確認しておくと安心です。広告や納品物に使う前にライセンス表記を控えておくことをおすすめします。
両モデルは得意な仕事が異なります。Seedance 2.5はByteDanceの長尺特化型モデルで、最大30秒のネイティブなワンショット、最大50件のマルチモーダル参照、10言語以上のネイティブ音声が軸です。Flux 3はBlack Forest Labs初の動画モデルで、5〜20秒のクリップを物理演算に忠実な動きと最大10枚のキーフレーム固定、標準搭載の同期音声で生成します。長さと参照の自由度ではSeedance 2.5が、物理的なリアリズムとキーフレーム制御ではFlux 3が優位です。
大差でSeedance 2.5です。ネイティブなワンショットで最大30秒、2回まで延長できるのに対し、Flux 3は1回の生成につき5〜20秒にとどまります。Flux 3も継続生成で複数アングルを1回にまとめられるので、マルチショットのシーケンスなら一度の生成で作れますが、30秒のワンショットを一度に仕上げたいならSeedance 2.5が向いています。
Flux 3は物理的な正確さを最大の売りにしており、重さ・慣性・衝突が現実の法則に沿うようトレーニングされ、音声も画面上の出来事に同期します。Seedance 2.5もリアリズムに強く、長いワンショットの中で安定したカメラワークと自然な光の当たり方を保てます。衝撃や水しぶき、落下といったカットの説得力を優先するならFlux 3、長尺で安定したリアルな映像を優先するならSeedance 2.5が有利です。
広告スポットなら、Seedance 2.5の30秒ワンショットで1本のコマーシャルを1回の生成でカバーできます。素材のディテールを重視するプロダクト映像なら、Flux 3の物理演算が反射や質感、回転時の歪みを誠実に再現し、同じパスで映像に合った音まで生成してくれます。結局のところ、同じブリーフを両方に流してMorphic上で見比べるのが一番確実です。上のサンプルクリップはまさにその比較です。
はい。どちらも現在Morphicのラインナップに含まれています。プロンプトバーでモデルを選び、ショットをブリーフとして書き、必要な参照を添付して生成するだけです。すべてのテイクがCanvas上に並ぶので、同じブリーフをSeedance 2.5とFlux 3の両方に流して見比べ、気に入った方を内蔵タイムラインでそのままカットまで進められます。